2020年2月、18カ国目のアラブ旅行2日目。
飛行機に乗ること約11時間でドバイに到着。
ゴージャズな空気に飲まれて完全に挙動不審。
……しかもタクシーの運転手も揉めだして何やらひと悶着。
すったもんだの末、なんとかホテルで一息。
仮眠してから絶好調のまま市内観光に出発。
目的地は緑の惑星、グリーンプラネット。
動植物と戯れた後は徒歩でドバイモールへ。
そして現れる世界一の摩天楼、ブルジュハリファ。
噴水の音色とともに降りてくるアラビアンナイト。
……何もかもが圧倒的迫力のアラブ世界へ!
もくじ
アラブ【ドバイ】海外旅行記
アラブ旅行2日目のエピソード
1.ドバイ国際空港に到着!揉めるタクシー運転手
近未来へ続く光のトンネルを抜けて!
ドバイ国際空港……なんかキラキラしてる。
まるでタイムマシンに乗った時に見える光の線みたい。
日本とドバイの時差は約5時間ということもあり、久々の海外旅行にも関わらず長時間移動の洗礼は受けていません。
そもそも東京から直行便ってのが嬉しいよね。
ただ、それでもやっぱり飛行機は疲れるなぁ。
……僕も歳をとっちまったもんだ。
ドバイは何度か乗り継ぎで立ち寄ったことがあったんだけど、入国は初めてだったのでいつもより心臓もちょっとだけ駆け足。
やっぱり海外旅行で緊張する瞬間って入国審査と税関ですよね。
いつもはConnectionsに向かうのですが、そのままArrivalsへ。
朝ぼらけだってのにもう大勢の人が並んでる。
僕らも手続き待ちの行列に並ぶこと数十分。
ようやく審査官との一騎打ち……って?もう終わり?
拍子抜けするほど簡単な手続きを終えて入国。
しかし、タクシー乗り場で事件は起こった。
何やら運転手が揉めているではありませんか。
正直、アラブ人の英語は早口で何を言っているのかほとんど聞き取れないけど……とにかく僕らが乗るのを拒否してる!
どうやら高級車の運転手が揉めていた様子。
ドバイのタクシーには普通車と高級車があるのですが、どちらに乗るかちゃんと伝えなかった僕らが悪かったみたいです。
ただ、普通車で良いことを伝えて一件落着。
空港からホテルまでは車で20分~30分ほど。
今回の旅の拠点、ヒルトンガーデンインドバイアルミナ(Hilton Garden Inn Dubai Al Mina)に無事到着しました!
いきなり鬼の形相で激怒するアラブ人を見てしまい、ここでどっと疲れが爆発……そのまま傷心しつつ仮眠。
眠ること数時間、傷ついた心も回復しました!笑
元気を取り戻したので市内観光に出発しましょう。
……とその前に通貨のドバイディルハムを紹介。
これが現地で使われている紙幣となっています。
単位はAEDで日本円にすると1AEDで30円ほど。
なけなしの現金を握りしめ、向かうは緑の惑星!
2.砂漠を彩る緑の惑星!グリーンプラネット
ドバイは砂嵐吹き荒れる砂漠……のはず。
でも、目の前には生い茂る草と木と花の数々。
うん!思ってたよりずっと自然だった!笑
ここはシティウォークと呼ばれる商業地区。
アルワスルロードとサファロードの交差点。
そこに不自然に横たわる立方体が1つ。
そう、あれが緑の惑星と呼ばれる箱庭です。
ドバイメトロからはちょっと離れていてアクセスが悪いので、タクシーを使う行き方が個人的におすすめだと思います。
その名もグリーンプラネット。
建物の異様な構造がすでに期待を煽りまくり。
早くも胸の中でジャングルが渦巻いてる!笑
この正六面体の宇宙にどんな密林が広がってるのか!
そんな冒険心をくすぐるブラックホールと化した建物に吸い込まれ、気がつけばチケットカウンターの前に到着。
約3,600円の当日券を購入して早速入場します。
なお、入場料は年々上がっているようなので要注意。
ここグリーンプラネットは2016年にオープンした施設で、建物の中に熱帯雨林のジャングルを再現しているのが特徴です。
約3,000種類の動植物が展示されているそうで、入場するとテッポウウオやピラニアの大群がいきなりお出迎えしてくれます。
また、毒々しい模様を持つオレンジスポットタンスイエイもいるらしいですが、残念ながら発見ならず。
ドバイだってのに気づけばそこは熱帯雨林!
砂漠の面影など一切感じません!笑
足元にはバナナのカラーコーンもあります。
ここまでジャングルを演出する徹底ぶり。
これならドンキーコングもきっと大喜び。
水ゾーンの先にはエレベーターがあり、そこから一気に地上25mまで上がると見えてくるのがこの森ゾーンです。
本当に建物の中なのか疑ってしまう特殊な構造。
巨大なガラス張りの建物に大樹が生えとる!笑
さてさてここから緑の惑星の物語が始まります。
まずはここの看板鳥、ブラジル固有種のスミレコンゴウインコに挨拶をして、螺旋状のスロープを降りて行きましょう。
ちなみにスミレコンゴウインコは希少価値が高く、鳥類の中では約300万円~1,000万円と最も価格帯が高い鳥だそうです。
なお、平均寿命が50年~80年ほどなのだとか……「それなら安いか」とはならないけどね!笑
こんにちは!大きくて立派なくちばしだね!
このドヤ顔でカメラの前に立つ鳥はヒムネオオハシかな?
ここグリーンプラネットでは動植物に最適な環境を保つため、網も柵もないより自然に近い状態を保っているそうです。
鳥たちも放し飼いだから自由奔放そのもの。
温度や湿度の管理も万全だからみんな元気です。
あっちにもこっちにも南国の鳥だらけ。
名前を調べてみたけれど、わからない子も多数。
ここはバードウォッチングが趣味の人と来ることをおすすめします!笑
好奇心旺盛な子は近寄ってきたりもします。
ただ、SNS映えするようなシャッターチャンスは多いものの、フラッシュは動物たちがびっくりしてしまうので厳禁です。
綺麗……造形美が醸す温室の世界!
建物の構造が面白いと言ったけれど、設置されているアイテムの1つ1つにこだわりがあってこれまた引き込まれます。
ドバイにいることを忘れる没入感に満ちた場所。
無類の温室好きとして知られる僕も大満足です。
近所にあったら毎日でも通うのになぁ……!笑
時にはリスザルもひょっこり現れたりします。
ただ、ガラスで隔てられているので注意です。
他にもスローロリスやフクロモモンガがいるらしいのですが、植物に隠れているからなのか発見できませんでした。
個別で展示されているショーケースにはこんな珍生物たちもいるので、苦手な人にとってはちょっと怖いかも。
この子は隠れててこっちを見てる。
セキセイインコにも見えるけど多分違う。
知識不足で申し訳ないですが、見た目から判断するとこのつぶらな瞳の可愛い顔立ちはオナガミドリインコでしょうかね。
こちらは鳥界一のヘアスタイルを持つギニアエボシドリ。
空に向かって伸びるファンキーな髪型がおしゃれ。
鳥界の忌野清志郎さん、いや志茂田景樹さんかな?笑
出やがったな……世界一の怠け者め!
お客さんが来てるのに微動だにしない駄菓子屋の店主のように、我関せず寝ている姿は称賛に値する怠けっぷりよ。
ただ、怠け具合なら僕も負けてないけどね!笑
ここグリーンプラネットの人気者として飼育されているそうですが、せっかくなら顔を見せてもらいたかったです。
それにしても本当に全然動きません。
16世紀のヨーロッパではあまりにも動かないその姿から、風から栄養を摂取する動物だと思われていたのだとか!
背後に妙な気配を感じる!
……と思ったらなんかついてきちゃってるよ!笑
まるでグリーンプラネットの案内役かのような顔をしながら、来場者の後ろをついてくるのがこの子です。
クジャクみたいだけど、どうなんだろ。
まさに緑の惑星、グリーンプラネット。
そこは立方体の宇宙に芽吹く動植物たちの楽園。
多種多様な生物が織りなす生態系の箱庭は圧巻。
ドバイではまだまだメジャーなスポットではないかもしれませんが、グリーンプラネットは個人的におすすめな場所です。
日本人がほとんどいないのもポイント高め。
ドバイといえば市内観光がメインとなるのですが、せっかく海外旅行するなら日本人が少ないところに行きたい人もいますよね。
そういう人は未開拓の惑星を冒険してみてみませんか?
鮮やかな黄緑の身体を持つオオヒルヤモリ。
グリーンプラネット観光の終盤に出会えます。
こんなポケモンのような生き物が暮らしている惑星こそ、私たちが暮らしている地球なんですよね。
……まさに地球こそが緑の惑星!
次は施設の地下にあるオーストラリアのウォークアバウトへ。
ここからはオーストラリアの生物との邂逅。
このツチノコみたいなのはオオアオジタトカゲ。
かつて日本で発見された幻の生き物、ツチノコ。
それってもしかしたらこの子だったんじゃないかな?笑
ぶにっとした靴底のような身体はまさに珍獣そのもの!
名前のよくわからないトカゲもいる。
これはもう世界のどこかで見たような気がするのでスルー!笑
ワラビーも本場のオーストラリアで見たので、あえてドバイで見る必要はないけれど一応写真だけは撮っておきましょう。
この子からしたら「知らんがな」って感じですけどね!笑
こちらはキリッとした顔のワライカワセミ。
オーストラリアに分布する大型のカワセミの一種で、日本の色鮮やかなカワセミとは違って渋い色をしています。
笑いカワセミなのに顔も侍のように険しい。
この子は僕と一緒で笑わないのかもねぇ。
ちなみに名前は「ハハッハッハハッハ」と大爆笑する姿が由来となっているのだとか……この子は笑わないけどね!笑
世にも珍しい笑わないワライカワセミを見たいならここで決まり。
こちらはカーペットニシキヘビの絨毯。
何匹いるのかわからないくらい密集していて、見る人が見たらきっと吐きそうになるほどのインパクトがあると思います。
僕もずっと見てると目が回るので解説はしません!笑
3.リアルシムシティ!ユニークビルのビルドバトル
動植物に支配された宇宙からの帰還。
ようやくドバイの街中にやってきました。
それにしてもドバイに到着して早々、一発目にグリーンプラネットを観光する日本人なんてほとんどいないだろうなぁ。
そんなことを思いながらリアルシムシティの世界を歩き回る。
目の前にはガラス張りのコカコーラアリーナ。
超高層ビルが数年ごとに次々と建築されていくなんて、本当にリアルなシムシティを見ているような錯覚に陥る。
摩天楼の生存競争、いつもドバイは建設ラッシュ!
ただ、実はドバイは石油大国ではありません。
本当の石油大国は隣の首長国のアブダビです。
首長国で構成されているアラブにおいて、アブダビが首都にとされている背景には圧倒的なオイルマネーがあるためなのです。
だからこそドバイでは石油以外の収入源を確保しようと、石油に頼らないビジネスを常に模索しているわけですね。
ユニークなビルを建設するのも、その戦略の1つ。
近年は観光大国としての地位を確立した他、エミレーツ航空の本拠地として空の覇者と呼ばれることもあるそうです。
ただ、日本のようにバブル崩壊とならないかが気がかりです。
超高層ビルの海、その圧倒的迫力に溺れそう。
ここで砂漠の国の王と対面……これが天をも貫くスカイスクレイパーか!
ドバイメトロの駅舎から顔を覗かせる怪物。
こんなものが本当に人間の力で作れるんだな。
でも、もっともっと近くで見てみたい!
4.広すぎるだろ!広大な敷地面積を持つドバイモール
炎天下を歩くこと約30分で到着したのは、世界中の買い物中毒者が集まるドバイモールです!笑
ドバイモールは世界最大のショッピングモールとして知られ、その総敷地面積は約111.5万km²にも及ぶ超巨大施設。
年間来場者数は約8,000万人を超えるモンスター観光地で、日本が誇る東京ディズニーリゾートの約3,000万人を大きく上回っています。
モール内のテナントは約1,000店を超えており、1日じっくりと歩き回ってもすべて回り切れるかわからないほどの規模です。
目の前には我が国が誇る紀伊国屋書店もありますよ!笑
目的の店が全然見つからない!笑
このドバイモール、あまりの広さに目的の店を見つけられないこともしばしばあるのだそう……何を隠そう僕らもそう。
モール内に案内板があるのですが、目的の店があるなら事前に場所を調べておかないと無駄に足を痛めつけることになります。
実際に訪れた人の中には、行きたい店を見つけられずに帰ったという人もいるくらいです。
まるで巨大迷路と化したモール内を散策。
ただ、ここで虚勢を張っていた体力も限界。
僕と同じように体力がすぐに切れてしまう万年ガス欠人間のみなさんは、各地に設置された椅子に座って休憩しましょうね。
とりあえず僕らの目的はお土産を買うことなので、それぞれ行きたい店を確認して、再び人混み溢れる巨大な戦場へ。
「まず水を調達しよう」
……話はそこからだ!笑
ってことでウェイトローズへ。
ここはイギリス発の人気スーパーであり、お金持ちの国ドバイであっても格安で商品を購入できる嬉しい店となっています。
庶民派な旅人にとっては本当に助かりますよね!
ドバイで外食しようものなら一瞬で現金が溶けてしまうということもあり、ここで今夜の食事を調達することに。
もちろん、水も忘れてはいけませんよ。
ただ、思っていたより物価は安いです。
むしろ日用品や食料品は欧米より安いかも!
ドバイってうまい棒が1個100円くらいなのかなって思っていたのですが、普通に観光客にも優しい物価でした。
ドバイのお土産といえばデーツやチョコレート、スパイスやコーヒー、雑貨に置物など選り取り見取りですよね。
中でも試食して感動したのがデーツでした。
「そもそもデーツって何?」というくらい何も知らない状態で口に放り込まれ、あまりの美味しさに腰砕けになりました!笑
ちなみにデーツとはナツメヤシの果実のことで、芳醇な香りと凝縮された味わいが楽しめます。
その他、ボトルに入ったサンドアートのキャンドルや定番のマグネットを購入して、早々に人混みから退散。
さすがは年間8,000万人以上の来場者を誇る施設だけあって、人口密度も世界一なんじゃないかってくらいぎゅうぎゅう詰め。
日本語も聞こえてくるので、日本人もかなりいるようです。
噴水を見ようと思ったもののまだ時間があるようなので、ドバイモールの名物でも見に行きましょうかね。
噴水を見ようと思ったのですがまだ時間がありそうだったので、見逃していたモール内にあるドバイ水族館へ。
……とは言っても中には入らず外から鑑賞。
僕らのようにタダで鑑賞する人でごった返し状態。
ちなみにここは世界最大の水槽を持つ水族館としてギネスに登録されており、沖縄の美ら海水族館よりも大きいそうです。
ただ、そこまで大きく見えなかったのは僕だけでしょうか?笑
5.世界一高いブルジュハリファ!ドバイファウンテンの噴水
圧倒的……地球史上唯一無二の摩天楼!
ついに目の前に現れたブルジュハリファ。
828mの高さを誇る世界一高い建造物です。
これはもはや他の建築物に対する冒涜!笑
周辺の建物も300m~400m級の超高層ビルなのですが、ブルジュハリファが放つ王者の風格がすべてを霞ませてしまう。
見上げる度に首の骨がギシギシと黄色い歓声を上げる。
なお、着工は2004年で完成は2010年。
それまで世界一高いビルは台湾にある508mの台北101だったものの、このブルジュハリファがそれを優に超えてしまいました。
デザインはヒメノカリスという花から発想を得ており、内部にはホテルやオフィス、スカイロビーなどが入っています。
また、展望台もあるため、世界一高い場所からの絶景を味わいたいという方はぜひ予約してから立ち寄ってみてください。
手のひらに乗せたり、指でつまんだり。
トリック写真を撮るのも楽しみの1つですね。
徐々に集まってくる世界中の観光客たち。
何を待ちわびているのか……その答えは1つ。
ここドバイモールで毎日のように開催されているドバイファウンテンの噴水ショーを見るためなのです。
噴水ショーは昼に2回、夜に11回あります。
夜は18時から30分間隔で開催されるため、僕らも噴水ショーが始まるまで砂漠の寒空の下で待機しているわけです。
なお、昼なら13時から開催されているので、観光する時間帯に合わせて訪れることをおすすめします。
いよいよ始まる……世界一を背に舞い踊る水の宴!
アラビアンな音楽に合わせて長さ275mで高さ150mにも及ぶ噴水が躍る。
これはアメリカのラスベガスで見た無料の噴水ショーのことを思い出すなぁ……どちらも甲乙つけがたい迫力と魅力がある。
ただ、思っているよりもこの時期のドバイの夜は寒いので、防寒着もあると安心かもしれません。
約5分ほどであっさりと噴水ショーは終了。
蜘蛛の子を散らすように観光客も消えちゃいました。
まるで花火大会が終わった後のような感じ。
僕らもさすがに今日は終日ずっと観光して疲れてしまったので、このままホテルに戻って早々に休むことにしました!
夕焼けに染まるドバイを横目にタクシーでホテルへ。
ドバイを1日大満喫して燃え尽きた僕ら。
夕食に選んだのはこのホットドッグと水。
……旅情もへったくれもなくて申し訳ありません!笑
でも、これがまた美味しいのよね。
電子レンジで温めすぎて見た目がグロテスクになってしまったのも、せっかくの海外旅行なのでご愛嬌ってことで!笑
僕らの旅は絶景さえ見れればそれで良いので食事はいつもこんな感じですが、これもまた海外旅行の醍醐味ってもんですよね。
お腹も満たされたので、お風呂に入って爆睡。
正直、初日からすでに満身創痍で疲労困憊です!笑
まとめ
アラブ2日目はドバイに到着&市内観光の1日。
入国早々にタクシーの運転手が激高しているのを目の当たりにしたこと以外は、すべてが大満足の1日となりました。
ほとんど期待していなかったグリーンプラネットで思いがけない観光ができ、砂漠に広がる動植物の楽園には思わず感激しました。
また、ドバイモールにブルジュハリファにドバイファウンテンに……世界一のオンパレードですでに腰が抜けそうです。
明日は午前にオールドドバイを観光予定です。
午後からはデザートサファリに出発!
首が折れるほどの砂漠体験……そこで待っていたものとは!