2018年10月、16カ国目のモロッコ旅行3日目。
首都ラバト市内観光でムハンマド5世廟を訪問。
雨に濡れるウダイヤのカスバも観光。
アラブ情緒漂う世界で好奇心が迷子。
雨が上がる頃に青い街シャウエンへと出発。
切り立った山肌に作られた街並みはオアシス。
砂漠の旅人が心を癒す、青くて優しい空気の町。
そこは喉の渇きに耐えかねた旅人が見る蜃気楼の如き美しさ。
青い街の中でのんびりと昼寝する黒猫たち。
階段に飾られた彩り豊かな花瓶や植木鉢。
細い路地のお土産屋とそこを歩く旅人。
そんな青の絶景に溺れるSNS映え必至の絶景ツアーへ!
もくじ
モロッコ【カサブランカ】海外旅行記
モロッコ旅行3日目のエピソード
1.聖なる霊廟!雨に濡れるムハンマド5世廟
凛とした空気が包む霊廟!
滞在中の首都ラバト、どっしりとした重みを感じる雨雲が空を覆っていて不穏な空気……だけど雨に濡れる霊廟は幻想的。
やってきたのはラバトにあるムハンマド5世廟。
モロッコの国王だったムハンマド5世が眠る霊廟として知られており、現地の人々にとっては神聖な場所となっています。
現代ではラバトの一大観光地として人気のスポット。
あいにくの天気で気分も曇り空だったのですが、ムハンマド5世のパワーなのか……雨雲が霊廟を中心に消え去っていく!
いつの間にか雨雲は空に溶け、濡れたモスク遺跡に暖かい太陽の光が差し込んでくる……なんて神々しい光景なんだろう!
ハッサンの塔の存在感もあり、ここが神聖な場所だとようやく理解できた気がする。
雨は決して嫌なことばかりじゃないですね。
写真を撮るのなら、むしろ雨上がりが一番綺麗。
濡れた床に光が反射して100倍増しの幻想世界。
そんな神秘的な光景に思わず立ち尽くす。
1971年に完成したムハンマド5世廟の内部。
ラバト観光の際には、ぜひ霊廟の内部も!
時間帯によってはコーランを読む人の姿も見られるなど、まさにモロッコの聖地という空気を肌で感じることができるはず。
この大広間の中央に鎮座しているのがムハンマド5世の霊廟であり、ここには彼の息子たちも一緒に収められているのだとか。
雨雲から差し込む気持ちの良い青空!
「モロッコなら雨は降らないだろう」と傘を持ってこなかったので全身びちゃびちゃですが、そこはあまり気にしないでください。
ここで注意が1つ……モロッコは普通に雨も降ります!
乾季は6月~9月なので、どうしても雨に当たりたくないということなら乾季前後の間に海外旅行を計画するのが一番だと思います。
ただ、乾季は地獄のような猛暑が続くので、3月~5月もしくは9月~10月がベストシーズンですね。
ちなみに一眼レフもスマホもびちゃびちゃ。
僕のように乾季以外に訪れる人は傘を持参すると安心です。
2.雨が上がって虹!元要塞都市の旧市街散策
空に虹がかかったぞぉおぉおお!
雨が降ったせいなのか、雨が降ったおかげなのか。
空には七色に輝く祝福の虹がお出迎え……こりゃ幸先が良いや。
何てことない景色でも虹が出ると映えるねぇ。
こういう偶然出くわした景色も旅の思い出。
ついに到着しました!
ラバトから移動してきて、ようやく到着したのが元要塞都市として知られる青い街シャウエン、別名シャフシャウエン。
この地で有名なのがオアシスような青い街並み。
世界中の旅人が憧れる地の1つと言われています。
シャウエンの入り口周辺には青い壁画も。
ここは元要塞都市の旧市街であり、リーフ地方の山岳地帯、タンジェとテトゥアンから内陸に進んだところに位置しています。
今回はツアーだったのでバスで楽々移動だったのですが、個人手配でアクセスするのは大変です。
シャウエンが迷路のような街並みとなっているため、個人で向かう際には入念に行き方を調べておく必要があります。
ただ、タンジェやテトゥアンからなら比較的簡単にアクセスできるので、タクシーやバスでの行き方がマストです。
シャウエンはその街並みのほとんどが青く塗られているのかと思っていたのですが、実はそうではないみたいですね。
このように砂っぽいような土っぽいような建物ばかり。
これはこれでアラビアンな雰囲気があって素敵!
ちなみに、かの有名な青い街並みを見るためにはこの入り口から入場しなくてはならないので、観光の際には注意してください。
思っているよりもずっとずっと小さな入り口。
門というよりはただの通路……観光客爆増で大渋滞!
胸の高鳴りを抑えつつもまずは昼食へ。
ツアーだと食事が用意されていて楽なのですが、逆に言えば自分で店を選ぶことができないというのはちょっと残念。
まぁ……変な店でぼったくられるよりは安心ですけどね!
モロッコ料理は初体験、未知のメニュー。
出てきたのは野菜にライスにフルーツに……ツナマヨ?笑
美味しいかまずいかで言えば、正直なところ美味しいとも言えないしまずいとも言えないような……とにかく感想に気を遣う味!
でも、素材の味がそのままって感じでこれはこれでヘルシーだしダイエットにはちょうど良いということにしておこう。
かつての面影を残す砂の迷路!
ポルトガルの侵略と戦うために作られた要塞の名残とも言えるような街並みは、まるで町全体が巨大な迷路のよう。
迷路と要塞が融合したような景色。
3.青が溶け合う青い街!絶景のシャウエン観光
いよいよ待ちに待った青い街シャウエンの散策。
青いシャツと青いパンツを持ってきて良かった。
本来は赤や黄や緑など青とは真逆の色がおすすめなのですが、逆に同系色でコーディネートするのもあり……気分は透明人間!笑
それにしてもこの青さよ。
空と海を溶かして壁に塗ったかのような色彩。
ここまでモロッコで見てきた砂色の街並みから一変して青色の街並みに……なんでこんなに青いんだろう。
街角に添えられた植物もこの通り!
ここは世界一植木鉢が映える場所。
ちょこんっと壁に掛けられているだけなのに、なんでこんなにもおしゃれが溢れて止まらないんだろうね?
SNS映えを狙ってひたすらに写真を撮りまくる。
シャッターが擦り切れるまで指が止まらない。
口から出るのが「映える」って……語彙力がなさすぎて泣けてくる。
うねうねと迷路のように広がる細道を散歩。
いやぁ、どこもかしこも青い壁が続く無限回廊。
まるで海の中……海底都市は海じゃなくて山にあったんだ!
ここシャウエンは青い街並みが広がる幻想的な場所。
でも、なぜ青く塗られているのでしょうか?
その有力な説こそユダヤ人が塗ったという説です。
ユダヤ人にとって青は天や神を表す神聖な色や聖なる水が湧き出るオアシスの色、だからこそこの場所も青く染めたのだとか。
ただ、他にも諸説あります。
夏の暑さを紛らわせるという説に虫除けのためだという説などなど……語り継がれる伝承はいつも曖昧なものばかり!
中には町おこしの一環として塗ったという説まで。
モロッコはアフリカでも北西部に位置するため、ヨーロッパとイスラムの文化が混ざり合っているそうな……心なしか不思議な香り。
シャウエンはその中でもさらに北部に位置する町ということもあり、西洋の影響を強く受けているようですね。
アフリカというよりヨーロッパのような街並み!
いや、どちらの美しさも溶け合った宝石のような町。
シャウエンはモロッコ観光ではマストスポットです。
息を呑むほどに絶景の町なので、ぜひ死ぬ前に一度はここで絶景に溺れてみてください……ってまだまだ観光は終わりませんけどね!笑
4.絶対にSNS映え間違いなし!砂漠の国のオアシス
自分史上最高の映えがここに!
絶対に誰も買わない僕史上初の写真集を出すのならば、表紙はこの写真で決まり……ってこれはさすがにキワモノ。
某ファッション通販サイトの元社長みたい。
でも、いつか自分だけの絶景を集めた写真集を出版したいなぁ。
世界中を旅して自分だけが感動できるエゴイスト丸出しの完全自己満足写真集……絶賛発売予定中です!笑
ってな感じでとってもおしゃれな写真を撮れてしまうのが、ここシャウエンの魅力でもあり観光のメインとなるわけです。
どんな人もインフルエンサーになれる場所。
空と海を抱いて飛ぶ!
迷路のような街角はまるで絵画の中。
歩けば歩くほど出会える絶景の数々。
こんな景色があるなんて……世界は本当に面白い!
絶景の中に引きずり込まれるような感覚。
このまま溺死したって良いと思える美しさ。
自分に溺れることもたまには良いじゃない。
むしろ生きている限り溺れ続けよう!
なんてポエティックな言葉が溢れてくる。
まさに誉め言葉の源泉……それがシャウエン。
山肌に広がるシャウエンは階段と坂道の町。
膝小僧が世界のどっかに旅立っちゃっている僕にとっては、こんなちょっとした傾斜であっても過酷な骨折り坂。
杖をついた紳士が元気に歩く。
自慢げに見せる老人の立ち振る舞い。
それが絵になるおしゃれな街角。
迷子になった膝でも探しに行こうかな。
青く塗られた大きな大きな扉。
シャウエンは巨人も泊まりに来るのかな?
ちょっとしたものが素敵に変わる街。
きっとここは小さな幸せがいっぱい詰まった街なんだろう。
SNS映えスポットだらけで自撮り祭り。
ナルシストだと思われても良い、これは撮らないともったいない……もうカッコつけてくしかないじゃん!
何枚何十枚と「ここに来た」って証を残そう。
服が壁と同じ色だから溶け込む、染み込む。
青い街から這い出るように現れた透明人間。
もともと僕は薄顔醤油顔塩顔の顔面デルタ地帯だから、どこでも同化しちゃうんだけど、どうせなら肌も青に塗るべきだった。
ブルーマングループに加入するのが夢だからね。
いや、ブルーマンになるにはまずスキンヘッドになるところからかな?笑
壁と同化した透明人間の撮影会は続く。
蝋人形みたいな顔になっちゃってるのはご愛嬌。
自虐はどうでも良いけど……とにかく見てこの街並み!
みなさんもシャウエン観光の際には、ぜひともとっておきのおしゃれをして自己満足の自撮り大会を楽しんでくださいね。
ただ、シャウエンで暮らす人々もいるので、現地の人の迷惑にならないよう配慮が必要です。
重なり合う青の迷宮!
散策に夢中になっていると迷子になること必至。
こんなにも難解なパズルのような街並みは他にない。
いや、厳密にはインドの青い街ジュードプルやエジプトの青い村ヌビア村などがあるのですが、シャウエンはまた別格。
傾斜が急な街並みだからこそ余計に迷子になる。
SNS映えを狙うのならシャウエンで決まり。
色のないモノトーン人間な僕でもこの通り……青に染まれ!
5.迷い猫と散歩!黒猫も三毛猫も映える街角
ギロッッ!鋭い眼光で見つめてくる黒猫。
鮮やかな壁の青さで黒猫の存在感もくっきり。
こういう色のある街並みだと逆に黒は目立つ。
こんなに黒猫が絵になる街角も他にないですね。
不吉なんて言われることがある黒猫だけど、ここでは幸運の猫に違いない。
ピトッと手形がバチンッ!
青く塗っている時に触っちゃったのかな?
ペンキ塗りたてのベンチに座っちゃうアレみたいな。
この街の営みが手に取るように伝わってくる。
青い手と自分の手を合わせてみるとわかる。
ここで生きている人たちの賑わいに満ちた話し声や笑い声。
海と空の中ではしゃぎすぎて力尽きた僕。
でも、階段で休んでいる姿まで絵になる。
ちなみにシャウエンには約200軒ほどホテルがあるそうです。
こんなに素敵な街なのに日帰りはもったいない。
どこかの宿に泊まって朝焼けや夕焼けを眺めるのも良かったかも。
こんな入り組んだ道もあったりなんかして。
……一人旅だったらきっと迷子になってた!
モロッコは迷宮都市と呼ばれる街並みばかり。
そこにちらっと見える地元の人たちの営み。
ただ、カメラを向けられると嫌がる人もいるので、どうしても写真を撮りたい場合は声をかけてからの方が良いと思います。
近年は急激な観光客の増加により、迷惑に思っている人もいるので要注意。
エジプトではむしろ「撮って」と言われることが多かったのですが、モロッコはよりイスラム教の色が強いことを実感します。
男性ならまだしも女性へのカメラはご法度。
空が青いにゃ……ってかい?笑
空を見上げる三毛猫と出会いました。
黒猫も映えるけれど三毛猫もこの通り。
6.幻想と色彩に溺れる!魔法の粉と雑貨
シャウエン一番の絶景スポット!
ここがシャウエンで人気のビューポイントです。
ガイドブックや旅行雑誌などでも紹介されている場所だけあって、ここからの眺めを楽しみにしている人もいるかもしれませんね。
モロッコの添乗員付きツアーなどでは、まず間違いなく立ち寄る場所だと思うので、ぜひ写真を撮りまくってください。
ただ、ここは観光客が渋滞しているので早め早めに!
カラフルな花瓶が置かれている階段。
なんて……なんておしゃれなのん?
こんな素敵な町で暮らしていたら、きっと心も芽吹く。
青に青を作って足して塗って……青に溺れた街シャウエン。
そんな青に赤や緑の花瓶が並ぶだけで華やかさが溢れてくる。
ずっと続く階段のその先まで絶景の街並み。
絶景なんて言えば大自然を想像することが多いと思いますが、ここシャウエンでは街並みそのものが絶景の宝庫。
ちょっと場所が変われば街並みも千変万化。
だからふらふらと迷ってしまうのかもしれない。
もっと良い絶景がないかって冒険したくなる。
冒険心に火をつける青い街、それがシャウエン。
鮮やかな魔法の粉の店!
モロッコを旅していて感じるのは色鮮やかさ。
砂漠の国といえば砂しかないと思うかもしれませんが、本当はたくさんの美しい色に溢れている。
モロッコは素敵な色に出会える国。
魔法にかけられたかのようなファンタジックな景色が溢れていて、その中を歩けば自然と不思議の国に誘われていく。
モロッコで有名なのがこのタジン鍋。
そんなタジン鍋が所狭しと並んでいるのがこちらの雑貨屋。
こんなに並べるの大変だろうなぁ……でも映えてるよ!
ちなみにシャウエンではウールの毛織物が名産品として知られる他、手工芸品なども売られているのでお土産にいかが?
他の地域ではなかなか手に入れることができないものも多いとのことなので、ぜひお土産にしてみてください。
ここから見えるのがシャウエンの全景……あれ?
こうやって見てみるとそんなに青くない。
もしかしたら本当に魔法にかかっていたのかもしれない!笑
ここにきて今日のファッションがようやく映える。
青と同化していたのですが、やっと色が芽吹きました。
本当に観光中はテンションが上がりすぎていて、自分でもどうかしていたと思います!笑
かけられていた魔法ももう終わり。
さてさてフェズにある今夜の宿に向かいましょうか!
7.心と身体のオアシス!おしゃれなホテル
シャウエンからフェズに向けて約4時間の移動。
モロッコ旅行では周遊することが多くなると思うのですが、移動時間がかなり長くなるので、移動疲れが半端ではありません!
ここは観光のためにも体力温存しておきたいところ。
到着したのは今夜の宿ホテルムーニア(Hotel Mounia)。
モロッコの伝統的なゼリージュや古代彫刻を取り入れたトラディショナルホテルで、フェズのヴィルヌーヴェル地区にあるホテルです。
モダンなモロッコ風の内装がおしゃれ。
シャウエン観光で体力も尽きたもののすぐに回復。
ただ、明日も観光尽くしだから休憩は必須。
それにしてもシャウエンは絶景そのものだった。
夢のような絶景の中を歩くと見える幻想の街角。
さてさて夢の中でもう一度……幻想の町シャウエンへ!
まとめ
モロッコ3日目は青い街シャウエンに溺れた1日。
魔法にかかったような彩り豊かなその街並みに感動。
一度見たら一生忘れられないであろう鮮やかな絶景。
そこを黒猫や三毛猫と一緒に散歩するのがたまらない。
世界にはまだまだ見たことがない景色がある。
現実とは思えないほど、そこは未知に満ちた町。
不思議の国を探すならシャウエンへ。
明日は迷宮都市と呼ばれるフェズの旧市街を終日観光。
しかし、迷宮で迷子になるのを楽しみにしていた僕の背後に、重くて暗くどっしりとした雨雲が迫っているのだった……!