海外旅行をするなら調べておきたいのが治安です。
日本に比べると海外は注意しなくてはならないことも多く、世界の治安が悪い国と呼ばれるところは海外旅行をするにも危険なのが事実。
海外旅行をするのなら平和ではない国は避けておきたいですよね。
そこで、ここでは世界の治安が悪い国をランキング形式にして紹介。
また、平和度指数が低くて危険な国についても解説します。
安心安全な海外旅行を望むのなら絶対行ってはいけない禁足地!
もくじ
治安が悪いと海外旅行は危険?
海外旅行先の治安が悪いかどうかは重要な判断基準になりますよね。
治安によっては旅行先に選ばないという選択肢も出てくるかもしれません。
海外旅行は危険を避けることが大前提であり、旅行先を選ぶのなら治安が悪い国は避けて選ぶことが重要なのではないでしょうか。
ただ、危険なのかどうか判断基準がわからない人もいるかもしれません!
以下はイギリスの経済平和研究所が考案した世界平和度指数24項目となります。
- 対外戦、内戦の数
- 対外戦による推定死者数
- 内戦による推定死者数
- 本格的な内戦の程度
- 近隣国との関係
- 他の市民に対する不信感の程度
- 人口に対する難民・追放者の割合
- 政治的不安定さ
- 人権尊重のレベル(政治テロの程度)
- テロ活動の潜在的可能性
- 殺人事件の数
- 暴力犯罪の程度
- 暴動の可能性
- 犯罪収容者の数
- 警察、治安維持部隊の数
- GDPに対する軍事費の比率
- 軍人の数
- 普通一般兵器の輸入量
- 普通一般兵器の輸出量
- 国連の介入度
- 国連以外の介入度
- 重兵器の数
- 小型武器、携帯兵器の入手しやすさ
- 軍事力、精錬度
これらの項目で治安について判断するのが一般的です。
この項目は不十分かつ調査の対象となっていない国もあり、女性や子供も考慮されていないと指摘されている点もあります。
ただ、判断指標として使うには平和度の一定ラインを知ることもできます。
治安の悪さは社会情勢によって大きく変動するため、厳密に判断するということは不可能に近いです。
それでも、これらの指標を考えて海外旅行が危険かどうか判断すべきです。
治安が悪い国であれば渡航中止勧告や退避勧告が出ていることもあるので、観光で訪れるのは避けるようにしてください。
なお、治安は世界情勢で変化するため注意が必要です。
渡航前には直近の情報を調べてから計画してくださいね。
世界の治安が悪い国ランキング
世界には治安が非常に悪い国も多かったりします。
日本のように危険とは無縁だと思っている人もいるのですが、世界には毎日のように命さえ脅かされるような国もあるのです。
そのため、渡航の際には治安の悪い国についても知っておきましょう。
用心しておくだけでも違いますし、危険だと判断するのなら渡航しないのが賢明です。
ここからは世界の治安が悪い国をランキングにして紹介します。
地域によって立ち入ることすら避けたい国もあります。
治安が変わるとは言っても、ここで紹介する国を海外旅行先に選ぶことは避けてくださいね!
1位.アフガニスタン
・治安が悪い度:★★★★★
アフガニスタンは中央アジア寄りの中近東に位置している国。
長年タリバン政権が支配していた国ですが、2001年のアメリカ同時多発テロ以降、同国による報復攻撃で政権崩壊。
治安維持が進められるも、激しい抵抗で治安が非常に不安定。
イスラム国と呼ばれるISILが攻撃を繰り返し、治安情勢が悪化しています。
近年は比較的落ち着いてきているものの、それでも危険なのは間違いなし。
厳戒態勢の警備が続く首都カブールでも爆発や銃撃、自爆攻撃などのテロが多発中です。
平均寿命が世界で2番目に低い国とも言われ、世界最低レベルの48歳前後。
これは健康寿命ではなく紛争や内戦によるもので、不運の死を遂げた人々の分も含めた統計となっているからこそ異様なほど低くなっています。
外務省からも退避勧告が出ており、海外旅行で訪れるというのは厳禁。
周辺各国にも治安の悪さを振り撒く元凶になっているとも言われています。
2位.シリア
・治安が悪い度:★★★★★
シリアは西アジア寄りの中近東の国。
治安の悪さは世界中の人が知っていると言っても過言ではないです。
内戦で国中が壊滅状態となっており、特にイスラム過激派組織のISILなどによるテロ行為が頻発。
アメリカなどによる有志連合軍の空爆により一般市民への被害も甚大。
イスラム国問題が拡大して以降、平均寿命は20年短くなったとの噂も……。
シリア人の平均寿命は2010年には79.5歳だったものの、2014年には55.7歳にまで低下しています。
戦いの末、拠点であるイラクの都市モスルと首都とするシリアのラッカが陥落。
残党は残っているもののイスラム国の情勢はすでに崩壊しています。
爆撃により大打撃を受けたISILですが、残党が蜘蛛の子のように散り、未だにテロも頻発中。
治安は最高レベルに悪いままだと言えるでしょう。
ただ、イスラム教の人全員が過激派ではありません。
多くの人々は優しく、他の宗教に対して攻撃することはないのです。
ムスリムが多いエジプトを旅行した僕もその人柄や性格に惹かれました。
一部の過激派によって最悪な治安状況ですが正しい見方が必要です。
もちろん、海外旅行での渡航はやめておいた方が良いですけどね。
3位.ベネズエラ
・治安が悪い度:★★★★★
ベネズエラは南米の北部にある国。
美女大国として知られる国ですが、首都の治安が壊滅的。
人口当たりの殺人事件件数が東京の約100倍。
立ち入るだけで命に危険が及ぶ地域もあり。
致命的なのは首都の治安が最悪という点。
経済悪化の深刻化で失業者が続出し、貧困者なども増加中です。
日本人の海外旅行者も意外と多く、世界一周で立ち寄る人も。
特に一人旅をするバックパッカーなどは要注意。
物資不足が続き、殺人を犯してでも奪う人がいます。
まさに世紀末と言えるほどの惨状で殺人以外にも強盗や窃盗、誘拐などの凶悪犯罪は当たり前。
銃が使われる事件が多く、非常に危険な国です。
劣悪なスラムはもちろん、各施設の腐敗度も深刻化しています。
警察はマフィアの魔の手が広がり、空港も犯罪の温床で、タクシーで身ぐるみ剥がされたという旅人の悲痛な声も……。
さらに重火器で武装したギャングのオマケ付き。
外務省の海外安全ホームページでは警戒レベル2が最高ですが、まず立ち入らない方が良い国ですね。
4位.ホンジュラス
・治安が悪い度:★★★★★
ホンジュラスはカリブ海を望む中米の国。
この国は最悪の殺人率を誇る最も危険な国の1つ。
戦争などが原因で情勢が悪化する国が多いですが、ホンジュラスはまた異質。
サンペドロスーラというエリアは特に危険。
殺人事件の発生件数が1年で1,000件を超えることもあります。
また、殺人だけではなく強盗の発生件数も桁違いです。
銃関連の事件も多発。
貧困が原因による事件が多発していますが、被害者が報復を恐れて治安維持機関に相談できないのも被害拡大の一因。
警察や刑務所の腐敗度も最悪。
逆らうと殺されてしまうため、強盗や窃盗、レイプなどにも抵抗できません。
凶悪な犯罪や事件にもただただ泣き寝入りすることも。
マラスと呼ばれる中米各国のギャングの中では、MS-13ことマラ・サルバトルチャが勢力を拡大してさらに危険な状態に……。
5位.ソマリア
・治安が悪い度:★★★★★
ソマリアはアフリカの東、インド洋に面する国。
悪名高いソマリア沖の海賊もおり国際海運の大きな障害になっています。
ソマリア内戦以降繰り返される争いにより、世界最恐国との異名も……。
また、1991年の世間崩壊後、無政府状態となっています。
そのため、治安維持などもできない不安定な状態と内戦が継続中。
重火器による内戦が続いており、立ち入れば命の保証はできません。
海外安全ホームページを見るとソマリア国内全土が警戒レベル4。
退避勧告が出ているので渡航は避ける他、滞在中なら退避すべき!
なお、旧イギリス領ソマリランドという少しだけ安全な地域があります。
国家としては承認されていないものの、事実上独立国家として機能しています。
そこだけは観光で訪れる人もいるのだとか。
ただ、国全体の治安が他国に比べても悪いので、不要な渡航はおすすめできません。
6位.イラク
・治安が悪い度:★★★★★
イラクは西アジア寄りの中東の国。
シリアと同様に無差別テロが頻発している国です。
2003年~2011年までイラク戦争があったことで治安は不安定。
アメリカやイギリスの有志連合による軍事介入の影響で、列強国に対して反感を持っている組織が非常に多くなっています。
なお、米軍が2011年に撤収したことで治安は沈静化に向かっています。
その一方で未だに過激派組織によるテロや犯罪、部族間抗争、貧困問題が未解決ということも相まって治安が悪いです。
米軍が撤退した後も問題は山積み状態。
また、ISILやアルカイダなど過激派組織によるテロの対象に「日本人を含む」という宣言もあることから、テロの被害に遭う可能性もあります。
日本人は宗教に関係ないと思っていても無駄ということです。
イラクは攻撃の脅威が多岐に渡るため、危険も非常に多いです。
複雑な立場の国だけに安易に渡航しないことが大切かもしれません。
7位.イエメン
・治安が悪い度:★★★★★
イエメンは中東のアラビア半島南部にある国。
世界遺産サナア旧市街や摩訶不思議な絶景が広がるソコトラ島など、魅力も多い国です。
しかし、治安が悪い国でテロや誘拐などの犯罪が多発しています。
イエメンは政府と反政府勢力の争いが続いていて戦闘も激化。
地域によっては紛争や戦争に発展しているところも多々あり。
アルカイダなど過激派組織の銃撃や爆発なども多発中です。
また、それでも観光する人が多く、外国人を標的にした犯罪や事件も頻発中。
テロリストだけではなく現地の部族による誘拐などもあるので注意が必要です。
日本の外務省からはどのような目的でも渡航することは禁止という意味の退避勧告まで出ています。
8位.リビア
・治安が悪い度:★★★★★
リビアはアフリカ北部に位置する国。
2011年にカダフィ政権が崩壊して以降不安定な状況が続いています。
政府が安定せず、政治も効力を発揮していない状態です。
治安維持が困難な国となっていて、常に危険が蔓延している状態。
2011年に大混乱に陥ったリビアでは政変時に戦闘を繰り広げた民兵組織が未だに残存し、組織同士の衝突も絶えません。
さらにはISILなどのテロ組織が治安部隊と交戦したことでテロも多発。
2016年にISILのシルテ解放宣言があったものの、シルテから逃亡したイスラム国戦闘員の残党も潜伏中。
また、もともと治安自体が悪いのも特徴です。
殺人や誘拐などの凶悪犯罪も多数発生していて、とても観光客が気軽に立ち寄れる国ではないですね。
9位.スーダン
・治安が悪い度:★★★★★
スーダンはアフリカの北東に位置する国。
2011年に南スーダンと分離して以降、治安の悪化が著しい国でもあります。
ダルフール紛争により虐殺行為や破壊行為が頻発し、難民問題も悪化中。
隣国の治安悪化とも関連あり。
分裂した南スーダン国境の治安が悪く、国家崩壊が始まっているという見解も。
治安は流動的なものの、慢性的に犯罪や事件が発生している国となっています。
特に南スーダンの治安が悪く、難民が国境を越えて流れ込んでいるのも治安悪化の原因と言われています。
海外旅行で渡航しようと考える方は少なそうですが、仕事や出張など特別な理由で入国する場合も注意が必要となります。
10位.パキスタン
・治安が悪い度:★★★★☆
パキスタンは南アジアの国。
アフガニスタンなど治安の悪い国と隣接していて、国境付近は過激派組織タリバンが積極的に活動しているのが特徴。
治安自体は不安定な情勢が続く国で観光には適していません。
シンプルに治安が悪い国だと言えます。
他宗教に対する自爆テロなども多発中です。
誘拐なども頻繁に発生しているのだとか。
また、名誉殺人など闇の深い風習が根深いのも特徴です。
一般人による私刑もあるのがこの国の週間なのです。
パキスタンは政府や社会に対する不満を訴えるデモも多い国。
それらの集会には絶対に近付かないでください。
外務省からも避難勧告が出ており、他国国境付近は退避勧告も出ています。
特別な理由がない限りは渡航しないに限ります。
首都のイスラマバードでテロが発生する可能性が未だに高いです。
その他の国
その他の国だとメキシコのアカプルコなども危険です。
日本人観光客も多いメキシコですが、アカプルコは治安が悪いので要注意。
リゾート地でありながら毎日複数の殺人事件が発生している凶悪な都市です。
メキシコはもともとギャングと麻薬の国として有名。
それゆえリゾートも多いですが危険と隣り合わせの地域もあります。
観光でも人気のメキシコですが、アカプルコ以外でも治安には注意しましょう。
その他、ブラジルも犯罪率が非常に高く、治安が悪いです。
観光地を旅行する分には問題ない場合もあるのでランキング外にしましたが、エリアによっては危険極まりないスラムなども多々あります。
ブラジルの場合は約20都市が最も殺人が起こる都市として選出されるほど、危険度も日本と非になりません。
代表的な都市だとフォルタレザやナタール、サルヴァドール、サンルイスなどは非常に危険なので近づかない方が良いです。
また、治安自体は詳細不明ですが、北朝鮮も日本にとっては脅威です。
度重なる核開発や核実験、ミサイル発射で日本の平穏を乱す存在。
世界中から嫌われている国としても知られています。
北朝鮮はテロなどの危険性は低いのの国際関係は悪化の一途です。
今後さらに孤立すれば何をするかわかりません。
アメリカとの戦争に発展する危険性は……ないと思いたいですね。
他にも治安が悪い国はたくさんあるので、渡航する前に情報収集が必要です。
まとめ
海外旅行は訪れる国の数だけ素敵な思い出が増えてきます。
しかし、治安が悪い国では今も貧困に喘ぐ声が絶えません。
犯罪や事件に震える声や失業によって嘆く声も……。
中には紛争や戦争が毎日のように繰り広げられている国もあります。
海外旅行先として治安が悪い国をわざわざ選ぶ人はいないと思いたいです。
ただ、世界のことをあまり知らずに選んでしまうと、身に危険が及ぶことも。
最悪の場合は命を落とす危険もあるので、そういう国には極力は近付かないようにすることが必要かもしれませんね。
ここで紹介した世界の治安が悪い国を参考に、海外旅行先をどうするのか正しく判断してみてくださいね!